「私たちは、相手がまったく気にかけていないかもしれないという恐れから、深く思いやることを恐れてしまうのです」

- 1884年10月11日~1962年11月7日
- アメリカ合衆国出身
- 大統領夫人(ファーストレディ)、人権活動家、外交官、作家
英文
“We are afraid to care too much, for fear that the other person does not care at all.”
日本語訳
「私たちは、相手がまったく気にかけていないかもしれないという恐れから、深く思いやることを恐れてしまうのです」
解説
この名言は、人間関係における「感情の非対称性」への不安と、それが私たちの優しさや愛情表現を抑制してしまう心理を鋭く描いている。人は誰かを思いやりたいと願いながらも、その気持ちが応えられなかったときの痛みや孤独を恐れて、心を閉ざすことがある。つまり、愛することや親切にすることには、相手から拒絶されるリスクが伴うため、私たちはしばしば「無関心のふり」をしてしまうのである。
エレノア・ルーズベルトは、深い共感力と社会的関心をもって多くの人々に寄り添ってきたが、その背景には「傷つくことを恐れずに心を開く勇気」があった。この名言は、そうした彼女の人生観の一端を表しており、思いやりとは一方通行になる可能性をも含んだ勇敢な選択であるという認識が読み取れる。本当に人とつながるには、恐れを超えて関わる姿勢が必要なのだ。
現代では、SNSや表面的な関係が広がる一方で、本音や本当の思いを隠しがちな社会環境がある。この名言は、「心を開くことの怖さ」と向き合う勇気がなければ、深いつながりもまた築けないことを教えてくれる。愛し、思いやることはリスクでもあるが、それこそが人間関係の核心であり、真の絆を育てる土壌である——この言葉は、そのことを静かに、しかし深く語っている。
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