「かつて私の名前を冠したバラが作られて、とても光栄に思いました。でも、そのカタログの説明にはがっかりしました――『花壇には向かないが、壁際には最適』と書かれていたのです」

- 1884年10月11日~1962年11月7日
- アメリカ合衆国出身
- 大統領夫人(ファーストレディ)、人権活動家、外交官、作家
英文
“I once had a rose named after me and I was very flattered. But I was not pleased to read the description in the catalogue: no good in a bed, but fine up against a wall.”
日本語訳
「かつて私の名前を冠したバラが作られて、とても光栄に思いました。でも、そのカタログの説明にはがっかりしました――『花壇には向かないが、壁際には最適』と書かれていたのです」
解説
この名言は、皮肉とユーモアを交えながら、女性に対する見られ方やステレオタイプを批判的に描いている。一見すると単なる冗談のようだが、賞賛の裏に潜む性的な含意や不適切な視線に対する不快感が込められており、エレノア・ルーズベルトの知性とウィットが表れている。「壁際に最適」という言葉には、女性を装飾物のように扱う文化への皮肉も感じられる。
20世紀初頭のアメリカでは、女性が社会の第一線に立つことは珍しく、外見や振る舞いへの評価が活動の妨げになることもしばしばであった。ルーズベルトはそうした時代に、公的立場を利用して女性の能力と人格を正当に評価する風潮を育てようとした。この発言も、社会の中で女性がどう見られているかを笑いに変えて警鐘を鳴らす形であり、その知的抵抗の一例である。
現代においても、性別に基づく表面的な評価や軽視は根強く残っている。この名言は、そうした価値観に対して、ユーモアという手段で反論する方法の有効性を示している。誇りと違和感を同時に表現することで、深いメッセージを伝える名言といえる。
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