「アメリカ合衆国は、核兵器実験の恒久的停止に関する合意を強く求めている。これは国際的緊張の緩和に向けた重要な一歩であり、実質的な軍備縮小に関するさらなる合意への道を開くものと信じている」

ドワイト・D・アイゼンハワーの名言
ドワイト・D・アイゼンハワーの名言
  • アメリカ合衆国出身
  • 軍人、政治家、第34代アメリカ合衆国大統領
  • 第二次世界大戦中に連合国軍の最高司令官としてヨーロッパ戦線を指揮し、ノルマンディー上陸作戦を成功に導いた。大統領としては冷戦下の安定と経済成長を推進し、州間高速道路網の建設や公民権運動初期への対応でも知られている。

英文

“The United States strongly seeks a lasting agreement for the discontinuance of nuclear weapons tests. We believe that this would be an important step toward reduction of international tensions and would open the way to further agreement on substantial measures of disarmament.”

日本語訳

「アメリカ合衆国は、核兵器実験の恒久的停止に関する合意を強く求めている。これは国際的緊張の緩和に向けた重要な一歩であり、実質的な軍備縮小に関するさらなる合意への道を開くものと信じている」

解説

この名言は、冷戦期における軍縮と平和への努力を明確に表明した外交的声明である。アイゼンハワーは、大戦を経験した軍人であり、核兵器の破壊力とそれがもたらす恐怖を深く理解していた。彼の政権下では、核兵器による軍事力の均衡を維持しながらも、その拡大競争に歯止めをかけ、緊張緩和の方向へ進む努力が模索されていた。この言葉には、「核の時代」における責任ある国家としての姿勢が明確に示されている。

「lasting agreement(恒久的な合意)」と「discontinuance(停止)」という表現は、単なる一時的な中止ではなく、核兵器実験そのものを終わらせるという強い意志を表しており、それが国際的信頼と協調の土台となることを訴えている。さらに、「substantial measures of disarmament(実質的な軍縮措置)」という表現からは、核実験の停止が終点ではなく、より広範な軍縮への道の第一歩であるという戦略的な見通しが読み取れる。

現代においても、核実験禁止と軍縮は世界の安全保障における中心的課題であり、この名言は今なお重要な意味を持つ。平和は一方的に訪れるものではなく、相互の信頼と段階的な措置によって築かれるものである。この言葉は、強さの象徴としての核兵器から、協力と理性に基づく安全保障への転換を促すリーダーの姿勢を象徴している。力の時代にあっても、真の強さは節度と対話にあるという原則を、この名言は静かに力強く訴えている。

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