「人間が、世界大戦を思い浮かべるだけでほとんど自殺宣告と同義になるほど恐ろしい兵器を開発できるのなら、その知性と理解力には、平和的解決策を見いだす能力も含まれているはずだと思うだろうに」

- アメリカ合衆国出身
- 軍人、政治家、第34代アメリカ合衆国大統領
- 第二次世界大戦中に連合国軍の最高司令官としてヨーロッパ戦線を指揮し、ノルマンディー上陸作戦を成功に導いた。大統領としては冷戦下の安定と経済成長を推進し、州間高速道路網の建設や公民権運動初期への対応でも知られている。
英文
“If men can develop weapons that are so terrifying as to make the thought of global war include almost a sentence for suicide, you would think that man’s intelligence and his comprehension… would include also his ability to find a peaceful solution.”
日本語訳
「人間が、世界大戦を思い浮かべるだけでほとんど自殺宣告と同義になるほど恐ろしい兵器を開発できるのなら、その知性と理解力には、平和的解決策を見いだす能力も含まれているはずだと思うだろうに」
解説
この名言は、人間が恐るべき破壊力を持つ兵器を生み出すほどの知性を有していながら、その同じ知性を平和のために用いることができていないという、深い矛盾と失望の念を表現している。アイゼンハワーは第二次世界大戦とその後の核兵器開発を間近に見てきた人物であり、核戦争の持つ人類絶滅の可能性を深く懸念していた。その経験がこの発言に力を与えている。
「sentence for suicide(自殺宣告)」という表現は、核兵器を用いた世界戦争がもはや“勝利”ではなく“破滅”を意味するという認識を示しており、戦争という手段の無意味さを強く訴えている。そしてその上で、人間の創造性が破壊ではなく平和構築に向けられるべきだという強い希望と訴えがこの言葉には込められている。
現代においても、高度な技術が兵器や監視、サイバー戦争に使われる一方で、対話や外交は軽視されがちである。この名言は、人間の知性が真に高いものであるならば、それは破壊のためではなく共存と理解のためにこそ発揮されるべきだという普遍的な問いかけを我々に投げかけている。文明とは武力の高度化ではなく、平和的解決を選ぶ能力であるという真理が、この言葉の根底にある。
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