「末期患者の病院でも、病気の子どもたちの病院でも、その部屋に入ったときに自分が必要とされていると感じたいのです。私はただ存在するだけでなく、何かをしたいのです」

- 1961年7月1日~1997年8月31日
- イギリス出身
- ウェールズ公妃、チャールズ皇太子の元妻、人道活動家
英文
“I want to walk into a room, be it a hospital for the dying or a hospital for the sick children, and feel that I am needed. I want to do, not just to be.”
日本語訳
「末期患者の病院でも、病気の子どもたちの病院でも、その部屋に入ったときに自分が必要とされていると感じたいのです。私はただ存在するだけでなく、何かをしたいのです」
解説
この言葉は、存在の象徴としてではなく、実際に役立つ人間でありたいというダイアナの強い意志を示している。王室の一員はしばしば「存在すること」自体が役割とされがちであるが、ダイアナは儀礼的な立場にとどまらず、実際に行動し、人々の苦しみに寄り添いたいと願っていた。「必要とされること」と「行動すること」への渇望が、この言葉に込められている。
この発言の背景には、ダイアナが王室内で孤立しながらも、慈善活動を通じて自分の存在意義を再確認していた現実がある。HIV/AIDSや地雷被害といった当時タブー視されがちな問題に率先して取り組み、病床の人々と手を取り合って接した姿は、まさに「行動するプリンセス」であった。彼女の「すること」へのこだわりは、形式ではなく心の通った支援を意味していた。
この言葉は、現代においても多くの人が抱える「ただ存在するだけでは足りない」という感覚に共鳴する。肩書きや地位ではなく、誰かの役に立ちたい、意味あることをしたいという本質的な願いは普遍的である。ダイアナのように、自らの立場を超えて他者のために行動することの価値を改めて考えさせられる名言である。
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