「正気の人ならとっくに去っていたでしょう。でも私にはできません。私には息子たちがいるのです」

- 1961年7月1日~1997年8月31日
- イギリス出身
- ウェールズ公妃、チャールズ皇太子の元妻、人道活動家
英文
“Any sane person would have left long ago. But I cannot. I have my sons.”
日本語訳
「正気の人ならとっくに去っていたでしょう。でも私にはできません。私には息子たちがいるのです」
解説
この言葉は、ダイアナが自身の苦しみに耐え続けた理由が「母としての責任と愛情」にあったことを端的に表している。彼女が置かれていた王室の環境は、表面的には栄光に満ちていても、個人としては強い孤立と精神的重圧を感じる場であった。それでもなおその場を離れなかったのは、息子たちの存在が彼女にとって唯一の支えであり、生きる理由であったからである。
この発言の根底には、自分の幸福よりも子どもたちの安定を優先した母の決意がある。王室の一員であるという立場上、単に「出て行く」ことは公的にも私的にも大きな波紋を呼ぶ行動であったが、彼女はそれを抑え、息子たちと共にいることを選び続けた。この選択は、ダイアナの苦悩と同時に、深い愛情と犠牲の精神を強く示している。
現代の社会でも、困難な状況から「逃げるべきか、踏みとどまるべきか」という選択に直面する人は少なくない。この言葉は、個人の理性では離れるべき状況でも、愛や責任によって人は踏みとどまることがあるという複雑な心の機微を描いている。愛する存在がいるからこそ、耐える価値があるという普遍的な真実が、この短い言葉に凝縮されている。
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