「歴史に通じた人は、ある意味で世界の始まりから生きてきたと言え、各世紀ごとに知識の蓄えを絶えず増してきた者であると言える」

- 1711年5月7日~1776年8月25日(65歳没)
- スコットランド出身
- 哲学者、歴史家、経済学者、「経験論と懐疑主義の代表的思想家」
英文
”A man acquainted with history may, in some respect, be said to have lived from the beginning of the world, and to have been making continual additions to his stock of knowledge in every century.”
日本語訳
「歴史に通じた人は、ある意味で世界の始まりから生きてきたと言え、各世紀ごとに知識の蓄えを絶えず増してきた者であると言える」
解説
この言葉は、ヒュームの歴史の教育的価値に関する考えを示している。歴史を学ぶことによって人は自分が経験していない時代や出来事に触れ、まるでその時代を生きたかのように知識を得ることができる。つまり歴史は、人間の知識と経験を時代を超えて拡張させる道具であると捉えられている。
18世紀の啓蒙時代は、歴史研究が盛んに行われ、人類の進歩や文明の発展を理解するために不可欠と考えられた。ヒューム自身も歴史家として『イングランド史』を著し、哲学者であると同時に歴史学者として評価を受けた。彼の立場からすれば、歴史に通じた者は個人の限られた生を超えて、人類全体の経験を自らのものとすることができるのである。
現代においても、この言葉は重要な意味を持つ。歴史を学ぶことで過去の失敗や成功に学び、未来に備えることができる。個人の寿命は限られていても、歴史の知識を通じて我々は人類の長い経験に参与することができる。したがってこの言葉は、歴史は人間の知を累積させ、人生を豊かにする源泉であることを教えているのである。
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