「私が支持する考えは私自身のものではない。それをソクラテスから借り、チェスターフィールドから拝借し、イエスから盗み取り、そして一冊の本にまとめただけだ。もしそれらの規範が気に入らないなら、あなたは誰の規範を使うのか」

- 1888年11月24日~1955年11月1日(66歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 作家、講師
英文
”The ideas I stand for are not mine. I borrowed them from Socrates. I swiped them from Chesterfield. I stole them from Jesus. And I put them in a book. If you don’t like their rules, whose would you use?”
日本語訳
「私が支持する考えは私自身のものではない。それをソクラテスから借り、チェスターフィールドから拝借し、イエスから盗み取り、そして一冊の本にまとめただけだ。もしそれらの規範が気に入らないなら、あなたは誰の規範を使うのか」
解説
この言葉は、普遍的な知恵は個人の所有物ではなく、歴史を通じて受け継がれてきたものであるという認識を示している。カーネギーは、自らの教えが独創的な発明ではなく、古代哲学者や宗教的指導者、思想家たちから学び取った知恵の再構築であることを率直に語っている。ここには、知恵の価値を謙虚に認めつつ、それを現代社会に活かそうとする姿勢が表れている。
背景として、カーネギーは20世紀前半のアメリカで自己啓発や人間関係論を広めた人物であり、その基盤には西洋哲学・宗教・倫理思想の伝統があった。ソクラテスの対話法、チェスターフィールドの処世訓、イエスの教えといった古典的な知恵を引用することで、彼の教えは単なる一個人の経験談にとどまらず、普遍性を帯びるものとなった。
現代においても、この言葉は示唆に富む。ビジネスや教育、日常生活で役立つ原理原則の多くは、過去の偉人から受け継がれている。新しい知識や理論を追い求める一方で、古代から伝わる知恵に学び、それを自分の言葉で再構築することこそ普遍的な価値を生むと、この名言は教えているのである。
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