「人が善き思いに心を向ければ向けるほど、自らの世界も、ひいてはこの世全体も良くなっていく」

- 紀元前551年~紀元前479年
- 中国(春秋時代の魯)出身
- 思想家・教育者・政治家
英文
“The more man meditates upon good thoughts, the better will be his world and the world at large.”
日本語訳
「人が善き思いに心を向ければ向けるほど、自らの世界も、ひいてはこの世全体も良くなっていく」
解説
この言葉は、思考の質が人間の内面と周囲の世界に直接的な影響を及ぼすという思想を示している。孔子は、行動の根本には心の在り方があり、日々の思索や意識の持ちようが、その人の言動を形づくり、社会にも波及していくと信じた。善を思い、善を志すことが、人格を高め、社会に調和をもたらす第一歩である。
ここで語られる「meditates upon good thoughts(善き思いに心を向ける)」とは、単なる理想の空想ではなく、日常の中で善を選び取り、他者を思いやる心を育てることを意味する。そうした内面的な営みはやがて外に現れ、他人との関わりや社会全体の雰囲気をも変えていく。つまり、個人の徳が集まって公共の徳が築かれるという儒教的な考えが反映されている。
現代においても、自己中心的な思考や攻撃的な言葉が蔓延する中で、意識的に善を思う姿勢は、心の平穏と他者との健全な関係を保つ鍵となる。孔子のこの言葉は、小さな思考の積み重ねが、やがて世界全体にまでよい影響を与えるという希望と責任を、私たち一人ひとりに静かに語りかけている。
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