「私はここですべてを詳しく調べることにこだわらない。それは50年かけても到底できないことである。なぜなら、私の望みはできる限り多くの発見を行い、主が望まれるならば4月に陛下のもとに戻ることであるからだ」
- 1451年8月25日から10月31日~1506年5月20日
- ジェノヴァ共和国(現イタリア)出身
- 探検家、航海者
- 1492年の航海でアメリカ大陸への到達を果たし、「新世界」の発見者として知られている
英文
“I am not solicitous to examine particularly everything here, which indeed could not be done in fifty years, because my desire is to make all possible discoveries, and return to your Highnesses, if it please our Lord, in April”
日本語訳
「私はここですべてを詳しく調べることにこだわらない。それは50年かけても到底できないことである。なぜなら、私の望みはできる限り多くの発見を行い、主が望まれるならば4月に陛下のもとに戻ることであるからだ」
解説
この言葉は、クリストファー・コロンブスが新大陸での探検において、限られた時間の中で効率的に成果を上げることを優先していたことを示している。「すべてを詳しく調べることにこだわらない」という表現は、未知の領域の広大さに対する認識と、限られたリソースの中で最大の発見を目指す実務的な態度を反映している。一方で、「陛下のもとに戻る」という目標は、彼の探検が個人的な冒険ではなく、スペイン王室への奉仕として位置づけられていたことを示している。
当時の探検活動は、資源や領土の発見という具体的な成果が求められており、詳細な記録や調査は二次的な優先事項とされることが多かった。コロンブスもまた、広範囲にわたる発見と、それを王室に報告することに重きを置いていた。この発言は、彼の探検が科学的な探求以上に、政治的・経済的な意図に基づいていたことを物語っている。
現代では、この言葉は目標達成のために優先順位をつける重要性を考える際に引用されることがある。すべてを完璧に行うことが不可能な状況では、最も重要なことに集中する必要があるという教訓を含んでいる。たとえば、現代のプロジェクト管理や意思決定において、このような考え方は非常に有用である。この名言は、コロンブスの探検が単なる冒険ではなく、成果を求められる使命だったことを理解する手がかりとなるとともに、効率的なアプローチの重要性を示している。
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