「しかし実際のところ、もし大量の金や香辛料に出会えたならば、できるだけ多く集めるまでその場にとどまるつもりである。そしてその目的のためだけに私は進んでいるのだ」

- 1451年8月25日から10月31日~1506年5月20日
- ジェノヴァ共和国(現イタリア)出身
- 探検家、航海者
- 1492年の航海でアメリカ大陸への到達を果たし、「新世界」の発見者として知られている
英文
“But in truth, should I meet with gold or spices in great quantity, I shall remain till I collect as much as possible, and for this purpose I am proceeding solely in quest of them”
日本語訳
「しかし実際のところ、もし大量の金や香辛料に出会えたならば、できるだけ多く集めるまでその場にとどまるつもりである。そしてその目的のためだけに私は進んでいるのだ」
解説
この言葉は、クリストファー・コロンブスが新大陸探検の動機を語ったとされる発言である。彼の航海は、地理的発見だけでなく、ヨーロッパの経済的利益を目的としていたことが明確に表れている。「金」や「香辛料」は、当時のヨーロッパにおいて富と権力の象徴であり、探検事業の主要な目的であった。
コロンブスが生きた15世紀末から16世紀初頭のヨーロッパは、大航海時代の最中にあり、新たな貿易路や資源を求める競争が激化していた。特に香辛料は、保存食の調味料としての用途が広く、高価な貿易品であったため、探検家たちはその供給源を直接確保しようと奔走していた。この名言に示されるコロンブスの執着は、彼個人の野心だけでなく、探検事業を支援したスペイン王室の期待にも応えるものであった。
現代において、この名言は歴史的文脈で語られる際、資源搾取の象徴としても引用される。自然資源や労働力を過剰に搾取した植民地主義の姿勢が、コロンブスの航海以降に顕著化した。このような視点から、歴史的背景を学び、現在の資源管理や持続可能性の重要性を再考するきっかけとなりうる。コロンブスの言葉は、彼の時代の価値観を示しつつ、現代社会に問いを投げかける存在としても意味を持つ。
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