「最近の太平洋におけるアメリカの行動、すなわち東京への爆撃、珊瑚海やミッドウェー島沖、そしてダッチハーバーでの戦闘は、アメリカが太平洋における至上の重要な責務を果たし始めている十分な証拠である」

蔣介石(画像はイメージです)
蔣介石(画像はイメージです)
  • 1887年10月31日~1975年4月5日(87歳没)
  • 中国(清国)出身
  • 軍人、政治家、中華民国総統

英文

”What we have seen of recent American action in the Pacific, the bombing of Tokyo and the engagements in the Coral Sea, off Midway Island and at Dutch Harbour, has been sufficient indication that America is beginning to discharge her supremely important duty in the Pacific.”

日本語訳

「最近の太平洋におけるアメリカの行動、すなわち東京への爆撃、珊瑚海やミッドウェー島沖、そしてダッチハーバーでの戦闘は、アメリカが太平洋における至上の重要な責務を果たし始めている十分な証拠である」

解説

この言葉は、蔣介石がアメリカの対日参戦とその軍事行動を評価した発言である。太平洋戦争初期、日本が優勢を誇っていた中で、アメリカの反撃は連合国にとって大きな希望を与えた。蔣はこれを歓迎し、アメリカの役割を「太平洋における至上の責務」と位置づけることで、中国抗戦の正当性と連帯感を強調した。

歴史的背景として、言及されている作戦は1942年前半の重要な転換点であった。東京空襲(ドーリットル空襲)は象徴的な打撃となり、珊瑚海海戦やミッドウェー海戦は日本の進撃を止めるきっかけとなった。蔣はこれらの戦果を、中国にとっての戦略的支援と位置づけ、連合国の結束を訴えたのである。

現代においても、この言葉は国際的協力と責務分担の意義を示している。大規模な紛争や国際危機において、一国だけでは解決できず、強大な国がその責務を果たすことが求められる。蔣介石の発言は、アメリカの行動を肯定するだけでなく、連合国全体の戦略的連帯を強化する政治的メッセージでもあったのである。

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