「我らの亡き指導者孫文は、あらゆる被圧迫者への普遍的な同情と、イエスの愛と犠牲の革命的精神への深い理解をもって、四十年にわたり革命運動を続け、ついに中国人民の解放をもたらした」

蔣介石(画像はイメージです)
蔣介石(画像はイメージです)
  • 1887年10月31日~1975年4月5日(87歳没)
  • 中国(清国)出身
  • 軍人、政治家、中華民国総統

英文

”Our late Leader, Dr. Sun Yat-sen, with his universal sympathy for all oppressed and his profound understanding of Jesus’ revolutionary spirit of love and sacrifice, carried on his revolutionary work for forty years and brought about at last the liberation of the Chinese people.”

日本語訳

「我らの亡き指導者孫文は、あらゆる被圧迫者への普遍的な同情と、イエスの愛と犠牲の革命的精神への深い理解をもって、四十年にわたり革命運動を続け、ついに中国人民の解放をもたらした」

解説

この言葉は、蔣介石が孫文への敬意と継承意識を示したものである。孫文は国民党の創設者であり、辛亥革命を通じて清朝を倒し、中国近代化の道を切り開いた人物である。蔣は自らを孫文の後継者と位置づけ、その正統性を強調するために、孫文の業績と精神を称揚したのである。

注目すべきは、蔣が孫文の思想をキリスト教の愛と犠牲の精神と結びつけている点である。これは単なる宗教的賛辞ではなく、孫文の革命を普遍的かつ道徳的に正当化する意図を持つ。中国の革命が単なる権力闘争ではなく、人類的価値に基づく解放運動であったと強調している。

現代においても、この言葉は政治的正統性の継承道徳的理念の普遍性を考える上で意味を持つ。リーダーは先人の思想を引き継ぎつつ、新たな文脈で解釈し直すことで、運動に正当性と持続力を与える。蔣介石の発言は、孫文の遺産を単なる歴史的功績に留めず、普遍的理念として後世に伝えようとする試みなのである。

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