「ロシア革命に対する私の印象は二つの時期に分けられる。第一の時期には深い同情を示した。第二の時期は失望の時期であった。この変化は現地での綿密な観察の結果である」

蔣介石(画像はイメージです)
蔣介石(画像はイメージです)
  • 1887年10月31日~1975年4月5日(87歳没)
  • 中国(清国)出身
  • 軍人、政治家、中華民国総統

英文

”My impressions of the Russian Revolution can be divided into two periods. The first period was when I showed deep sympathy. My second period is one of disappointment. This change was the result of close observation on the spot.”

日本語訳

「ロシア革命に対する私の印象は二つの時期に分けられる。第一の時期には深い同情を示した。第二の時期は失望の時期であった。この変化は現地での綿密な観察の結果である」

解説

この言葉は、蔣介石がロシア革命への態度の変化を述べたものである。初めは帝政打倒と民衆解放という理念に共鳴し、革命を肯定的に捉えていたが、実際に観察する中で次第に失望へと転じた。これは、彼が理想と現実の乖離を強く意識したことを示している。

歴史的背景として、蔣は1920年代にソビエト連邦との接触を持ち、国民党と共産主義勢力の協力を経験した。しかし、ソ連の影響力や中国共産党の動きに不信感を抱き、最終的には対立へと向かった。この発言には、ソ連型共産主義に対する警戒と失望が明確に表れている。

現代的に見れば、この言葉は理想と現実の間で生じる指導者の葛藤を示している。理念としては共感できても、実際の制度や運営に失望することは多くの国際関係で繰り返される現象である。蔣介石の言葉は、政治的理想を評価しつつも、現実を冷静に観察し批判する姿勢の重要性を伝えているのである。

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