「9歳から25歳までの17年間、私の母は一日たりとも家庭の困難から解放されることがなかった」

蔣介石(画像はイメージです)
蔣介石(画像はイメージです)
  • 1887年10月31日~1975年4月5日(87歳没)
  • 中国(清国)出身
  • 軍人、政治家、中華民国総統

英文

”For a period of 17 years – from the age of 9 until I was 25 years old – my mother never spent a day free from domestic difficulties.”

日本語訳

「9歳から25歳までの17年間、私の母は一日たりとも家庭の困難から解放されることがなかった」

解説

この言葉は、蔣介石が自らの家庭環境と母親の苦労を回想した発言である。父を早くに亡くした蔣の家庭は経済的困窮に直面し、その重荷を支えたのは母であった。蔣はその姿を見て育ち、母の献身を自身の人格形成や指導者としての責任感と深く結びつけて理解していた。

歴史的背景として、蔣介石は1878年に浙江省で生まれ、幼少期に父を失い、母親が一家を支えた。農村的で封建的な社会の中で、母が家庭を守り抜いたことは、蔣にとって忍耐・責任・献身といった価値を体現する原体験であった。このような家庭的困難が、のちの彼の強靭な精神と指導力の根底を成したといえる。

現代的視点から見ると、この言葉は家庭環境と人物形成の関係を示唆している。困難な状況を生き抜く中で、親の姿は子に深い影響を与える。蔣介石の発言は、逆境を背負った母の存在が一人の指導者を育て、国家を導く資質へと結びついたことを物語っており、逆境が強さの源となり得る普遍的な教訓を含んでいるのである。

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