「私はもうアメリカに用はない。たとえイエス・キリストが大統領であっても、そこには戻らないだろう」
- 1889年4月16日~1977年12月25日
- イギリス出身
- コメディアン、映画俳優、監督、脚本家、作曲家
- 映画『街の灯』や『モダン・タイムス』『独裁者』などで、サイレント映画の黄金時代を築いた
英文
“I have no further use for America. I wouldn’t go back there if Jesus Christ was President.”
日本語訳
「私はもうアメリカに用はない。たとえイエス・キリストが大統領であっても、そこには戻らないだろう」
解説
この名言は、チャールズ・チャップリンがアメリカに対して抱いていた強い不満と失望を示している。彼は1952年にアメリカを離れ、その後再び戻ることはなかった。この背景には、冷戦時代のマッカーシズムや共産主義の疑惑をかけられたことでアメリカ政府から受けた圧力があった。この言葉には、その経験から来る深い傷と、自由を標榜するはずのアメリカに対する皮肉が込められている。
「イエス・キリストが大統領であっても」という表現は、極端な例を挙げることでチャップリンの拒絶の強さを強調している。チャップリンは、アメリカで多くの成功を収めたが、同時に政治的な迫害に直面した。彼は自らを超越的な存在(ここではキリスト)でさえ説得できないほどの立場に置くことで、アメリカに対する明確な決別を示している。この言葉は、彼の政治的信念や個人の自由への強い意志を表している。
この名言は、現代においても重要な意義を持つ。個人の信念が国家や制度の圧力にどのように耐えるべきかという普遍的なテーマを含んでいる。チャップリンの言葉は、芸術家が政治的迫害や不当な扱いに対して、いかに自分の立場を貫き、自由の象徴としての役割を果たすべきかを問いかけている。彼の批判は、アメリカだけでなく、自由を脅かすいかなる権力にも適用できる普遍的なメッセージである。
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