「読書を愛するということは、退屈な時間を喜びの時間と引き換えることである」

- 1689年1月18日~1755年2月10日
- フランス王国出身
- 哲学者、法学者、政治思想家
- 『法の精神』において三権分立を提唱し、近代憲法や民主主義理論に大きな影響を与えた。啓蒙時代を代表する思想家として、自由と法の支配の重要性を説いた。
英文
“To love to read is to exchange hours of ennui for hours of delight.”
日本語訳
「読書を愛するということは、退屈な時間を喜びの時間と引き換えることである」
解説
この名言は、読書という行為が人生の退屈や空虚を、知的な喜びと充実に変える力を持っていることを称賛している。モンテスキューは、読書を単なる娯楽ではなく、精神の活力と豊かさを生む行為として捉えており、それは時間の質を根本から変化させると述べている。「ennui(倦怠)」という語は、意味のない空虚な時間を指し、それを「delight(歓び)」に変える力が読書にあるという逆転の美を強調している。
この発言は、18世紀の啓蒙思想家たちの間で広く共有された、知識と理性への信頼、そして書物を通じた自己修養の重要性に根ざしている。モンテスキュー自身も膨大な読書家であり、その著作『法の精神』に見られるように、読書を通じて他文化や歴史、制度を深く理解する力が人間を賢くし、自由にするという信念を持っていた。
現代においても、読書はスマートフォンや映像メディアの中で忘れられがちだが、深い集中と内省を促し、時間に意味を与える行為として再評価されている。この名言は、読書の本質が「時の価値の転換」にあることを簡潔に言い表しており、知的生活の楽しみと、その価値への気づきを私たちに呼びかけている。時間を浪費するのではなく、味わう手段としての読書の力が、ここには端的に表現されている。
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