「私は自分が正しいと怒る。チャーチルは自分が間違っていると怒る。だから私たちはしょっちゅう怒り合っている」

シャルル・ド・ゴールの名言
シャルル・ド・ゴールの名言
  • 1890年11月22日~1970年11月9日
  • フランス出身
  • 軍人、政治家、第18代フランス大統領
  • 第二次世界大戦中に自由フランスを主導し、戦後はフランス第五共和政を樹立。大統領として強力な指導力を発揮し、植民地政策の転換や独自の外交路線を推進した。近代フランスの象徴的指導者として知られている。

英文

“When I am right, I get angry. Churchill gets angry when he is wrong. We are angry at each other much of the time.”

日本語訳

「私は自分が正しいと怒る。チャーチルは自分が間違っていると怒る。だから私たちはしょっちゅう怒り合っている」

解説

この名言は、ド・ゴールとウィンストン・チャーチルの複雑で緊張感に満ちた関係性を、皮肉とユーモアを交えて語ったものである。両者は第二次世界大戦中にナチス・ドイツと戦う同盟関係にありながら、戦略、主導権、国の立場をめぐってたびたび対立した。この発言は、その葛藤の実態を軽妙に描きつつ、互いに強烈な自負心と信念を持った指導者であったことを示している

ド・ゴールは、イギリスの庇護を受けながらもフランスの自由と独立を何よりも重視し、しばしばチャーチルの実利的な外交姿勢に反発した。一方のチャーチルも、ド・ゴールの頑固な態度や従属を拒む姿勢に苛立ちを感じていた。両者の怒りは、単なる個人的感情ではなく、それぞれが自国の未来を担う責任と信念に基づいた「怒り」であり、この名言はそれを象徴的に語っている。

この言葉は、現代の国際政治や外交においても通じる教訓を含む。信念を持つ者同士の衝突は避けられないが、それは必ずしも敵対を意味せず、むしろ真剣さと覚悟の裏返しである。この名言は、真のリーダーシップとは、時に激しく衝突しながらも、国家と歴史のためにその衝突を受け入れる勇気であることを雄弁に物語っている。

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