「私は親切かもしれませんし、ふだんは穏やかです。しかし私の職務においては、一たび意志を持てば、それを恐ろしいほどに貫かねばならないのです」

- 1729年5月2日~1796年11月17日
- ロシア帝国出身(生まれはプロイセン王国)
- 女帝、啓蒙君主、政治改革者
英文
”I may be kindly, I am ordinarily gentle, but in my line of business I am obliged to will terribly what I will at all.”
日本語訳
「私は親切かもしれませんし、ふだんは穏やかです。しかし私の職務においては、一たび意志を持てば、それを恐ろしいほどに貫かねばならないのです」
解説
この言葉は、個人としての性格と統治者としての責任との間にある緊張を表している。「親切」や「穏やかさ」という個人的資質は否定せずに述べながらも、政治という職務においては強烈な意志を持って行動しなければならないと宣言している。ここには、権力の座にある者が果たすべき非情さへの自覚がにじんでいる。
この名言は、エカチェリーナ2世が自らの統治において「啓蒙」と「専制」をいかに両立させようとしたかを象徴している。彼女は文化や教育を重視しながらも、反乱や政治的反対者に対しては容赦ない対応を取った。たとえば、プガチョフの乱への厳しい弾圧に見られるように、国家秩序を守るためには「恐ろしくもある意志」を発動せざるを得なかった。
この考え方は、現代の指導者や管理職にも通じる。共感や柔和な態度が重要視される一方で、重大な決断の場では断固とした姿勢が求められる。つまりこの言葉は、優しさと強さの両立こそが真の指導者の条件であるという、普遍的な教訓を含んでいる。
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