徳川吉宗の名言・格言・警句

- 1684年11月27日~1751年7月12日
- 日本出身
- 江戸幕府第8代将軍
人物像と評価
徳川吉宗は、江戸幕府第8代将軍(在任1716年~1745年)であり、「享保の改革」によって幕政の立て直しを図った。
財政難の克服を目的に倹約令を発し、上米の制を導入するなど、幕府の収入増加を試みた。
また、公事方御定書の編纂による法制度の整備、目安箱の設置による民意の吸収、洋学の奨励など、政治・社会・文化面に幅広く影響を与えた。
一方で、増税や倹約策が庶民に重い負担を課したことで百姓一揆が頻発したこと、自身や幕府だけなく社会全体に倹約を強制したことによる経済や文化の停滞が批判されている。
それでもなお、吉宗は実務的手腕と柔軟な姿勢を備えた改革者として、江戸幕府の中期を支えた重要な将軍であり、近世日本の政治史において高く評価されている。
名言
- 「学問は孔子の教えに限らず、さまざまな書物を読むべきである。そのうえで、絵草紙のような娯楽的な本も一度は目を通すべきである」
- 「歌人は家にいながらにして名所を知るということがある」
- 「大した罪もないのに取り上げたり、または許したりするのは、水底にある朽ちた縄を熊手で引き上げて見せるようなものだ。ただ騒動を好むということにすぎない」
- 「政治は鳥がしばしば飛ぶようなものである。少しも油断してはならないということである」
- 「鷹狩や猪狩などを娯楽だと思うのは大きな間違いである。これは人員を使いこなすための試みなのである」
- 「役人に任じてはならない者は、奇抜な発想に走りすぎる者、短気な者、賭け事を好む者、大酒飲みの者、色欲が過ぎる者、そして決断力に欠ける者である」
- 「この世に恐ろしいものはない。ただ、人ほど恐ろしいものはない。身分の高い者も低い者も、決して心を許してはならない」