レフ・トルストイの名言・格言・警句

- 1828年9月9日~1910年11月20日
- ロシア出身
- 作家、哲学者
レフ・トルストイは19世紀ロシアの文豪であり、『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』などの大作によって人間存在と社会の本質を描き出した。写実的描写と心理の深い洞察により、文学表現の頂点を極めた。また晩年にはキリスト教的無抵抗主義と道徳的自己改革を説く思想家としても活動し、宗教・国家・所有を否定する急進的な倫理観は世界的な影響を及ぼした。一方で、その極端な理想主義は家族や社会との対立を生み、実生活では矛盾も多かった。文学者かつ思想家として異彩を放つ存在である。
- 「すべての人は、自分に対する関心のためではなく、他人の中にある自分への愛によって生きている」
- 「最も強力な戦士は、忍耐と時間である」
- 「幸福の第一条件の一つは、人間と自然のつながりが断たれないことである」
- 「彼は自分の意見を選ぶことはなく、ただ流行に合わせて身につけるだけである」
- 「偉大さは、単純さ、善良さ、そして真実がないところには存在しない」
- 「美しさが善であるという幻想が、いかに完全であるかは驚くべきことである」
- 「戦争はあまりにも不正で醜いものであり、それに携わる者は皆、自分の中の良心の声を抑え込もうとしなければならない」
- 「私たちが負けたのは、自分たちで負けたと思ったからだ」
- 「戦争は非常に恐ろしいものであり、特にキリスト教徒であれば、その責任を負って戦争を始める権利はない」
- 「自分が何者で、なぜここにいるのかを知らずして、人生は成り立たない」
- 「退屈とは、欲望への欲望である」
- 「真実とは、金のようなもので、増やすことによって得られるのではなく、金でないものを洗い流すことで得られる」
- 「言葉と行いの主な違いは、言葉は常に人の称賛を意図しているが、行いは神のためにのみ成されることができるということだ」
- 「死の陰の谷にあっても、二足す二が六になることはない」
- 「私は人の背中に乗り、彼を窒息させて自分を運ばせながらも、自分は彼に本当に同情しており、できる限り彼の負担を軽くしたいと自分や他人に言い聞かせている――ただし、背中から降りることはしない」
- 「法律は特定の明確で狭い範囲の行為のみを非難し、罰するが、そうすることによって、その範囲外の類似の行為をある意味で正当化している」
- 「人は自分のために意識的に生きているが、歴史的で普遍的な人類の目標達成において無意識の道具となっている」
- 「歴史家とは、誰も尋ねていない質問に答え続ける耳の聞こえない人のようなものだ」
- 「もし良心を鈍らせる外的な手段がなければ、人の半数はすぐに自殺するだろう。なぜなら、自らの理性に反する生き方は極めて耐え難い状態であり、我々の時代のすべての人々がその状態にあるからだ」
- 「芸術は手工芸ではなく、芸術家が経験した感情を伝えるものである」
- 「人生を奉仕と見なし、自分自身や個人的な幸福を超えた明確な目標を持つときのみ、喜びは本物となる」
- 「人が多ければ多いほど、心も多くあり、愛の形もまた多様である」
- 「私たちの体は生きるための機械である。それはそのために組織されており、それが本来の性質である。体の中で生命が妨げられることなく進み、自己防衛できるようにさせよ」
- 「人生の変化は、新しい生き方を試そうとする決意からではなく、良心の要求に従って生きる以外に選択肢がないという必然性から生じなければならない」
- 「人生の唯一の意味は、人類に奉仕することである」
- 「政府とは、我々に対して暴力を行使する人々の団体である」
- 「幸せな家庭は皆似通っているが、不幸な家庭はそれぞれ独自の形で不幸である」
- 「誰もが世界を変えようと考えるが、自分を変えようとは思わない」
- 「ある芸術作品が優れているが大多数の人々には理解できないと言うことは、ある食べ物が非常に美味しいがほとんどの人が食べられないと言うのと同じである」
- 「真の人生は、小さな変化が起こるときに生きられる」
- 「音楽は感情の速記である」
- 「暴力とは、ある人々が他者に苦痛や死の脅威をもって、望まないことを強制することに他ならない」
- 「私が理解するすべてのことは、愛するからこそ理解できる」
- 「傲慢な人は自分を完璧だと考える。これが傲慢の主な害である。それは人生の主要な課題である『より良い人間になること』を妨げる」
- 「歴史上、政府が仕組まなかった戦争は一つもない。戦争は常に政府だけによって企まれ、国民の利益とは無関係である。そして戦争は、たとえ成功しても国民にとっては常に有害である」
- 「信仰とは人生の意味であり、それによって人は自らを滅ぼさずに生き続ける。信仰こそが私たちが生きるための力である」
- 「人は動物を食べなくても生きて健康でいられる。したがって、肉を食べるということは、単に欲求のために動物の命を奪うことに参加しているのだ」
- 「幸せになりたいなら、幸せであれ」
- 「神の名のもとに、少し立ち止まり、仕事をやめて、周りを見渡してほしい」
- 「私たちは国家の成長を望むのをやめるだけでなく、その縮小や弱体化を望まなければならない」
- 「国家が大きくなるほど、その愛国心は誤りと残酷さを増し、その権力の基盤となる苦しみの総量も増していく」