フョードル・ドストエフスキーの名言・格言・警句

- 1821年11月11日~1881年2月9日
- ロシア帝国出身
- 小説家、哲学者
フョードル・ドストエフスキーは、19世紀ロシアの小説家であり、人間の深層心理と道徳的葛藤を描いた実存主義文学の先駆者として、世界文学における不動の地位を築いた人物である。代表作『罪と罰』『カラマーゾフの兄弟』『悪霊』『白痴』などでは、殺人・信仰・良心・自由といった極限状況下に置かれた人間の内面を哲学的に描写し、読者に深い倫理的問いを投げかける。特に、「自由とは何か」「神がいなければすべてが許されるのか」といったテーマは、20世紀の実存主義や神学、心理学にまで影響を及ぼした。一方で、物語構成の重厚さや宗教的・観念的要素の強さは、読み手に高度な集中力と理解を要求することから難解ともされる。それでもなお、ドストエフスキーは「人間という謎」に挑んだ作家として、今なお世界中で深く読み継がれている。
- 「現実主義者は研究の結果を恐れない」
- 「皮肉とは、心清らかで慎ましい人々が、その魂の内面を粗雑に侵害されたときにとる最後の逃げ場である」
- 「人間は自らの悩みを数えることを好むが、喜びを数えることはしない」
- 「『2たす2は5』という公式には、少なからず魅力がある」
- 「希望なく生きることは、生きることをやめることである」
- 「誰かを愛するということは、その人を神が意図した姿として見ることである」
- 「人間は自由である限り、できるだけ早く崇拝すべき誰かを見つけようとするほどの、これ以上ない切実で苦しい不安を抱える」
- 「時折、言葉を交わす前から、見知らぬ人でさえ、瞬時に、突然、一目で私たちの興味を引く人々に出会うことがある」
- 「人間は自分の悩みを数えることを好むが、喜びを数えることはしない。もし本来あるべきように喜びを数えたなら、どんな境遇にも十分な幸福が備わっていると気づくだろう」
- 「小説とは詩のようなものである。それを書くためには、精神の平静と印象の静寂が必要である」
- 「美は神秘的であると同時に恐ろしいものでもある。そこでは神と悪魔が戦っており、その戦場は人間の心である」
- 「もし神が存在しないなら、すべてが許される」
- 「力は、身をかがめてそれを拾い上げる勇気のある者にのみ与えられる。重要なのはただ一つ、ただ一つ、勇気を持つことだ!」
- 「実際のところ、人の人生の後半は、前半で積み重ねた習慣だけで成り立っているように思える」
- 「多くの不幸は、混乱と語られないままにされたことから生じている」
- 「どんなに古い話題でも、新たに語るべきことが存在しないということはない」
- 「人の笑い声を聞けば、その人を知ることができる。そして、何も知らないうちにその笑い声が好きになれば、その人が善良な人であると言って間違いないだろう」
- 「魂は子どもたちと共にいることで癒される」
- 「真の紳士は、すべてを失ったとしても感情を表に出してはならない。金銭は紳士にとって、それほど些細なものでなければならない」
- 「最も賢い人とは、少なくとも月に一度、自分を愚か者だと認める人だと私は思う」
- 「人間は預言者を受け入れず、彼らを殺す。しかし殉教者を愛し、自ら苦しめて死に追いやった者たちを崇める」
- 「人には、自分自身にさえ告げることを恐れる事柄があり、まともな人間なら誰もがそうした事柄を心の奥底にしまい込んでいるものだ」
- 「私を食らうなら、どうしてその食らう者を称賛しろと強要するのか?」
- 「幸福は幸福そのものの中にはなく、それを達成する過程の中にある」
- 「最大の幸福とは、不幸の原因を知ることである」
- 「意味のある仕事を奪われると、人は存在理由を失い、正気を失って狂気に陥る」
- 「もし人類から不死への信仰を奪ったならば、愛だけでなく、この世の生命の存続を支えるすべての生きる力がたちまち枯渇してしまうだろう」