アンドリュー・カーネギー

- 1835年11月25日~1919年8月11日(83歳没)
- スコットランド出身(後にアメリカに移住)
- 実業家、慈善家、「鉄鋼王」
人物像と評価
アンドリュー・カーネギー(Andrew Carnegie)は、19世紀末のアメリカにおける鉄鋼業の巨頭にして、「鋼鉄王」の異名を持つ実業家である。
スコットランドからの移民として貧困の中から身を起こし、カーネギー・スチール社を創設し、後にU.S.スチールに売却して巨万の富を築いた。
資本主義的成功の象徴的人物である。
彼の最大の功績は、産業化によってアメリカの経済発展に寄与したことと、それに続く大規模な慈善活動である。
「富の福音(The Gospel of Wealth)」において、富裕者は社会に還元すべきとの思想を説き、図書館や教育機関の設立、平和基金などに多額の資金を投じた。
これにより、彼は現代フィランソロピーの先駆者とも評される。
しかし、労働者の待遇改善には消極的であり、特に1892年のホムステッド暴動では、労働争議への強硬な姿勢が批判された。
この二面性ゆえに、英雄視と搾取者としての評価が併存する複雑な人物とされる。