「この幻想との戯れなしには、いまだかつてどんな創造的な仕事も生まれたことはない。我々が想像力の遊びに負っている恩義は計り知れない」

カール・グスタフ・ユング
カール・グスタフ・ユングの名言
  • 1875年7月26日~1961年6月6日
  • スイス出身
  • 精神科医、心理学者
  • 分析心理学を創始し、元型や集合的無意識の概念を提唱した

英文

“Without this playing with fantasy no creative work has ever yet come to birth. The debt we owe to the play of the imagination is incalculable.”

日本語訳

「この幻想との戯れなしには、いまだかつてどんな創造的な仕事も生まれたことはない。我々が想像力の遊びに負っている恩義は計り知れない」

解説

この名言は、ユングが想像力と創造性の重要性を説いたものだ。彼は、人間の創造的活動の根源として「幻想との遊び」や「イマジネーション」を位置づけ、それがすべての芸術、科学、発明の基盤であると考えた。単なる論理的思考や分析だけでは新しいアイデアを生み出すことはできず、自由で柔軟な想像力が必要不可欠だという洞察が込められている。

ユングの心理学では、イマジネーションは無意識の世界とつながる重要な手段とされている。夢や象徴的な思考、芸術的な創作活動は、無意識に潜むアイデアや感情を意識に引き上げるプロセスであり、これによって個人の成長や自己理解が促進される。この「幻想との戯れ」がなければ、個人や社会は新たな価値を生み出すことができない。

現代において、この名言は創造性の欠如や過度な実用主義への警鐘とも受け取れる。仕事や教育の場で効率性が重視される一方で、自由な発想や想像力が軽視される傾向がある。しかし、ユングの言葉は、想像力が新しい世界を切り開く鍵であり、その力を敬意を持って受け入れるべきであると教えている。これにより、私たちは既存の枠組みを超えた創造的な可能性を探求できる。

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