「若者にとって、自分自身にあまりに没頭することはほとんど罪であり、少なくとも危険である。しかし、年を重ねた人にとっては、自分自身に真剣に注意を向けることが義務であり、必要である」

カール・グスタフ・ユング
カール・グスタフ・ユングの名言
  • 1875年7月26日~1961年6月6日
  • スイス出身
  • 精神科医、心理学者
  • 分析心理学を創始し、元型や集合的無意識の概念を提唱した

英文

“For a young person, it is almost a sin, or at least a danger, to be too preoccupied with himself; but for the ageing person, it is a duty and a necessity to devote serious attention to himself.”

日本語訳

「若者にとって、自分自身にあまりに没頭することはほとんど罪であり、少なくとも危険である。しかし、年を重ねた人にとっては、自分自身に真剣に注意を向けることが義務であり、必要である」

解説

この名言は、ユングが人生の異なる段階における心理的な課題と自己への向き合い方について述べたものである。彼は、若者と高齢者の心理的な役割や焦点の違いを指摘し、各段階で異なる課題に取り組むことが重要であると考えた。

若者にとっては、社会とのつながりを築き、外の世界での経験を通じて成長することが重要である。過度に自己に没頭すると、社会との関係性が希薄になり、成長が阻害される危険性がある。一方、年齢を重ねると、外的な成功や社会的役割が減少し、人生の意味や目的を内面的に探求することが必要となる。この時期において、自分自身に真剣に注意を向けることは、人生全体を振り返り、自己を統合するプロセスにとって不可欠である。

現代において、この名言はライフステージに応じた心理的な取り組みの重要性を示している。若者には外界での経験と社会参加が求められる一方、高齢者には内面的な成長や自己理解が必要となる。ユングの言葉は、人生の段階に応じた自己探求の方法を見つけることが、充実した人生を送る鍵であると教えてくれる。そして、それぞれの時期に適した課題に取り組むことで、人間はより豊かな人生を築くことができると示唆している。

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