「謙虚さ、感謝、そして節制をもって食事をしたり、妻と共に横たわったり、眠りにつこうとする人は、キリスト教の基準では、プライドを抱えながらバッハを聴いたりプラトンを読んだりしている人よりも、はるかに高い状態にある」
画像のクレジット表示:Aronsyne,”Lewis, age 48″,CC BY-SA 4.0,C.S.-Lewis – C. S. Lewis – Simple English Wikipedia, the free encyclopedia
- 1898年11月29日~1963年11月22日
- アイルランド出身
- 作家、学者
- 『ナルニア国物語』シリーズや『キリスト教の詩学』など、多くの著作を通じてファンタジー文学と宗教思想に大きな影響を与えた
英文
“A man who is eating or lying with his wife or preparing to go to sleep in humility, thankfulness and temperance, is, by Christian standards, in an infinitely higher state than one who is listening to Bach or reading Plato in a state of pride.”
日本語訳
「謙虚さ、感謝、そして節制をもって食事をしたり、妻と共に横たわったり、眠りにつこうとする人は、キリスト教の基準では、プライドを抱えながらバッハを聴いたりプラトンを読んだりしている人よりも、はるかに高い状態にある」
解説
この名言は、C・S・ルイスの倫理観とキリスト教的価値観を端的に表している。彼は、外見的な行動や活動の優劣ではなく、内面的な態度が重要であると強調している。ルイスにとって、謙虚さ、感謝、そして節制は、どのような行動をしているか以上に人間の霊的な状態を決定づける要素である。
ここでルイスは、崇高な文化的活動(音楽を聴く、哲学を読む)でさえも、それがプライドに基づいて行われているならば、霊的には低いと見なされる可能性があると指摘している。一方で、日常的で平凡な行動であっても、それが正しい心の態度とともに行われるならば、神の目には非常に価値のあるものとなる。人間の霊性は、その行動の表面的な重要性ではなく、その背後にある動機と態度によって測られるという考えだ。
現代において、この名言は、生活の中で自己中心的な態度やプライドがどのように影響を及ぼすかを振り返るための指針となる。また、社会が高尚な活動や成功をしばしば過度に重視する中で、謙虚さや感謝の重要性を再確認するメッセージともなる。ルイスの言葉は、日常生活の中に真の霊的成長の場を見出すことの意義を強調しており、信仰を持つ人々に限らず普遍的な教訓を与えるものである。
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