「貿易によって滅びた国などかつて存在しない」

- 1706年1月17日~1790年4月17日
- アメリカ合衆国出身
- 政治家、発明家、科学者、著述家
- アメリカ独立戦争で重要な役割を果たし、アメリカ合衆国の建国の父の一人として知られる。電気に関する研究で著名な発明家であり、定常波や避雷針の発明者。外交官としても活躍し、フランスとの友好条約締結に尽力した。
英文
“No nation was ever ruined by trade.”
日本語訳
「貿易によって滅びた国などかつて存在しない」
解説
この名言は、自由貿易と経済交流の積極的な意義を端的に擁護する言葉である。ベンジャミン・フランクリンは、商人階級出身であり、また外交官として各国との通商や経済交渉にも関わった経験から、国家の繁栄には貿易が不可欠であるという確信を持っていた。この言葉は、貿易を恐れるのではなく、それを通じて富と知識、文化を得ることができるという経済思想に基づいている。
現代でも、貿易はグローバル経済を支える基盤である。保護主義や貿易制限が一時的に国内産業を守るように見えても、長期的には競争力を損ない、国際的孤立を招くリスクがある。一方で、開かれた市場は、革新、雇用、そして国家間の協調を促進する効果を持つ。フランクリンのこの名言は、健全な貿易が国を強くし、閉鎖が逆に衰退をもたらすという時代を超えた教訓を伝えている。
この言葉はまた、経済活動の根本にあるのは交流と相互依存であるという現実を強調する。フランクリンは、国益とは単なる独占ではなく、知恵と富を分かち合うことで生まれるものと考えていた。貿易は国家を滅ぼすのではなく、豊かにする手段であるというこの信念は、現代の国際経済においても指針となる不変の原理である。
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