「概して人類は、料理術の発達以来、自然が必要とする量の二倍を食べるようになった」

- 1706年1月17日~1790年4月17日
- アメリカ合衆国出身
- 政治家、発明家、科学者、著述家
- アメリカ独立戦争で重要な役割を果たし、アメリカ合衆国の建国の父の一人として知られる。電気に関する研究で著名な発明家であり、定常波や避雷針の発明者。外交官としても活躍し、フランスとの友好条約締結に尽力した。
英文
“In general, mankind, since the improvement of cookery, eats twice as much as nature requires.”
日本語訳
「概して人類は、料理術の発達以来、自然が必要とする量の二倍を食べるようになった」
解説
この名言は、人間の食欲が文化や技術の発展とともに不自然な水準にまで膨らんだことを批判的に述べている。ベンジャミン・フランクリンは、節度と理性に重きを置く人物であり、生活の快楽が本来の必要を超えて過剰になっている現実を見抜いていた。この言葉は、料理技術の進歩によって味覚が刺激され、本能を超えて欲望が膨張する傾向にある人間の弱さを鋭く指摘している。
現代においても、飽食社会と呼ばれるように、食べ物が豊富に手に入る環境では、必要以上に摂取することが健康を害する原因となる。過食や肥満、生活習慣病の多くは、自然な栄養の必要量を超えて食べ続けることで起こる。この名言は、食の進化がもたらした豊かさの裏にある自己制御の喪失という問題を提起している。
この言葉は、便利さや美味しさの裏にあるリスクを忘れるなという警告でもある。フランクリンの視点は、自然の声に耳を傾け、身体の本来の要求に忠実であるべきだという考えに立脚している。節度ある食生活が、健康だけでなく、精神の安定と倫理的な生き方にもつながるという教訓を、この簡潔な一文は力強く伝えている。
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