「驚くほどの進展があったとはいえ、この5周年にあたり、私はこの都市の人々に直接伝えたかった。私の政権はあなたたちと共に立ち、共に戦い、仕事が完了するまで支え続けると。ニューオーリンズが完全に復興するまで、徹底的に支え続けると」

1961年8月4日~
アメリカ合衆国出身
政治家、弁護士、作家
バラク・オバマは、アメリカ合衆国第44代大統領として、2009年から2017年まで務めた人物である。
最大の功績は、医療保険制度改革、いわゆるオバマケアを成立させたことであり、数千万人の無保険者に保険加入の道を開いた。また、パリ協定への参加を主導し、気候変動対策にも取り組んだ。外交面ではキューバとの国交正常化を実現し、イラン核合意にも署名した。
しかし、政策推進にあたり議会との対立が激化し、分断を深めたとの批判もある。人種問題や中東政策への対応も賛否が分かれている。彼の理想主義的な演説と実務とのギャップを指摘する声も存在する。
英文
“So while an incredible amount of progress has been made, on this fifth anniversary, I wanted to come here and tell the people of this city directly: My administration is going to stand with you – and fight alongside you – until the job is done. Until New Orleans is all the way back, all the way.”
日本語訳
「驚くほどの進展があったとはいえ、この5周年にあたり、私はこの都市の人々に直接伝えたかった。私の政権はあなたたちと共に立ち、共に戦い、仕事が完了するまで支え続けると。ニューオーリンズが完全に復興するまで、徹底的に支え続けると」
解説
この発言は、バラク・オバマがハリケーン・カトリーナから5周年を迎えたニューオーリンズで行った演説の中で述べたものである。彼は、これまでの復興の成果を称える一方で、まだ完全な回復には至っていない現実を直視し、引き続き連邦政府として支援を継続する決意を表明した。ここでの「fight alongside you(共に戦う)」という表現は、被災者に寄り添う覚悟と連帯感を強く印象づけている。
背景には、2005年のハリケーン・カトリーナによってニューオーリンズが壊滅的な被害を受けた後、連邦政府の初動対応の遅れと復興支援の不十分さに対する国民の批判があった。オバマは、信頼回復と責任ある支援を示すために、復興の節目となる場に直接足を運び、市民に寄り添う姿勢を明確にした。この発言は、政府の役割とは単なる資金援助にとどまらず、困難なときに国民と共に立ち続けることであるという信念を示している。
現代においてもこのメッセージは重要である。たとえば、自然災害や危機への政府対応の在り方を考える際に、オバマのこの発言は、単なる支援策以上に、被災者と心を一つにするリーダーシップの重要性を改めて思い起こさせるものである。最後まで寄り添い続ける責任の重さを訴える、力強い言葉である。
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