「今日我々が当たり前に享受している多くのもの――40時間労働週、最低賃金、家族休暇、健康保険、社会保障、メディケア、退職年金――を確保するのに貢献したのは労働運動だった。中間層の安全を支える礎には、すべて労働組合の名が刻まれている」

バラク・オバマの名言・格言・警句(画像はイメージです)
バラク・オバマの名言・格言・警句(画像はイメージです)

1961年8月4日~
アメリカ合衆国出身
政治家、弁護士、作家

バラク・オバマは、アメリカ合衆国第44代大統領として、2009年から2017年まで務めた人物である。

最大の功績は、医療保険制度改革、いわゆるオバマケアを成立させたことであり、数千万人の無保険者に保険加入の道を開いた。また、パリ協定への参加を主導し、気候変動対策にも取り組んだ。外交面ではキューバとの国交正常化を実現し、イラン核合意にも署名した。

しかし、政策推進にあたり議会との対立が激化し、分断を深めたとの批判もある。人種問題や中東政策への対応も賛否が分かれている。彼の理想主義的な演説と実務とのギャップを指摘する声も存在する。

英文

“It was the labor movement that helped secure so much of what we take for granted today. The 40-hour work week, the minimum wage, family leave, health insurance, Social Security, Medicare, retirement plans. The cornerstones of the middle-class security all bear the union label.”

日本語訳

「今日我々が当たり前に享受している多くのもの――40時間労働週、最低賃金、家族休暇、健康保険、社会保障、メディケア、退職年金――を確保するのに貢献したのは労働運動だった。中間層の安全を支える礎には、すべて労働組合の名が刻まれている」

解説

この発言は、労働運動の歴史的功績と中間層の基盤作りへの貢献を高く評価するものである。オバマは、現代社会で当然視されている労働者の権利と社会保障制度が、労働組合による長年の闘争によって築かれた成果であることを明確に示している。ここには、社会正義と経済的安定のために連帯と組織が不可欠であったという歴史認識が込められている。

この発言の背景には、21世紀に入り労働組合の影響力が低下し、中間層の不安定化が進んでいるという現実がある。オバマは、労働運動の果たした役割を改めて国民に認識させ、労働者の権利と生活の安定を守る必要性を訴えたのである。

現代においても、労働環境の悪化や雇用の不安定化が社会問題となっている。この名言は、健全な中間層の存在こそが社会の安定と繁栄の礎であり、その基盤は組織的な努力と権利擁護によって築かれるという普遍的な教訓を力強く伝えている。

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