「私が大統領執務室に足を踏み入れたとき、倍増した国家債務が大きなリボンをかけられて待っていた」

- 1961年8月4日~
- アメリカ合衆国出身
- アメリカ合衆国第44代大統領、政治家、弁護士、作家
英文
“I found this national debt, doubled, wrapped in a big bow waiting for me as I stepped into the Oval Office.”
日本語訳
「私が大統領執務室に足を踏み入れたとき、倍増した国家債務が大きなリボンをかけられて待っていた」
解説
この発言は、バラク・オバマが自らが政権を引き継いだ時点で直面した厳しい財政状況を皮肉交じりに述べたものである。彼は、就任以前の政策によって国家債務が急増していた現実を指摘し、自らの責任ではなく、引き継いだ負の遺産であることを明確にしつつも、それに対処する覚悟をにじませている。特に「wrapped in a big bow(大きなリボンをかけられて)」という表現は、皮肉と重苦しい現実をユーモラスに表現する語り口を示している。
背景には、オバマが大統領に就任した2009年当時、イラク戦争、アフガニスタン戦争、ブッシュ政権時代の減税政策、そして2008年の金融危機対応策によって、国家債務が大幅に拡大していたという状況がある。オバマは、厳しい財政環境下で経済再建と財政健全化を同時に目指すという難題に直面していた。この発言は、過去の遺産に対する認識と、そこから出発するリーダーの現実主義を体現している。
現代においてもこの問題意識は重要である。たとえば、財政赤字や国家債務問題が世界中で深刻化する中で、オバマのこの発言は、リーダーは過去の失策を受け止めた上で、未来に向かって現実的に行動しなければならないという普遍的な教訓を力強く伝えている。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?
申し込む
0 Comments
最も古い