「アメリカに住む恩恵を受けながら、その責任を引き受けようとしない者に対して、私たちは皆憤りを覚える。そして、その責任を必死に果たしたいと願う無許可移民たちは、影にとどまるか、家族が引き裂かれる危険を冒すかという、わずかな選択肢しか持てずにいる」

バラク・オバマの名言・格言・警句
  • 1961年8月4日~
  • アメリカ合衆国出身
  • アメリカ合衆国第44代大統領、政治家、弁護士、作家

英文

“All of us take offense to anyone who reaps the rewards of living in America without taking on the responsibilities of living in America. And undocumented immigrants who desperately want to embrace those responsibilities see little option but to remain in the shadows, or risk their families being torn apart.”

日本語訳

「アメリカに住む恩恵を受けながら、その責任を引き受けようとしない者に対して、私たちは皆憤りを覚える。そして、その責任を必死に果たしたいと願う無許可移民たちは、影にとどまるか、家族が引き裂かれる危険を冒すかという、わずかな選択肢しか持てずにいる」

解説

この発言は、アメリカにおける移民問題の矛盾を浮き彫りにしている。オバマは、アメリカ社会が享受する自由や繁栄には責任と義務の遂行が不可欠であると認めた上で、無許可移民たちがその責任を果たす機会すら与えられずにいる現状を指摘している。ここには、単なる非難ではなく、制度の不備に対する深い問題意識が込められている。

この発言の背景には、アメリカ国内で長年続く移民制度改革をめぐる議論がある。多くの無許可移民たちは、納税し、家族を養い、社会に貢献したいと願っているにもかかわらず、法的地位を得る手段が極めて限られているため、不安定な立場に追い込まれている。オバマは、彼らを単なる違法者としてではなく、責任を引き受けようとする市民候補者として認識するべきだと訴えたのである。

現代においても、移民問題は世界各地で社会的緊張の源となっている。この名言は、社会における権利と責任のバランスを考えると同時に、すべての人に対して公平な機会と尊厳を保障することが、成熟した国家の証であることを強く示唆している。

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