リチャード・P・ファインマン 「今日では、アインシュタインやボーアの研究を通じて、最初はまったく逆説的に見える考えが、詳細にわたって徹底的に分析され、実験的状況に照らして検討されると、実際には逆説ではないことがあると物理学者たちは皆知っている」
リチャード・P・ファインマン 「いくつかのことができるコンピュータ、厳密に言えば、ある『十分な基本手続きの集合』を備えたコンピュータがあれば、それは他のどんなコンピュータでもできることを基本的に行える。このことが緩やかにではあるが、『普遍性』という偉大な原理の基礎である」
リチャード・P・ファインマン 「いま我々の前にある哲学的な問いは、過去の軌跡を自ら観測したとき、その観測結果は、もし外部の観測者が観測した場合に最終状態が定義されるのと同じ意味で、現実のものとなるのかということである」
リチャード・P・ファインマン 「科学における状況はこうである。測定できず、実験に直接結びつけられない概念やアイデアは、有用である場合もあればそうでない場合もある。そのようなものは理論の中に必ずしも存在する必要はない」
リチャード・P・ファインマン 「基礎物理学の観点からすれば、最も興味深い現象はもちろん、新しい領域――既存のルールが通用しない領域――にある。ルールが成り立つ場所ではなく、成り立たない場所にこそあるのだ! そのようにして私たちは新しいルールを発見するのである」
リチャード・P・ファインマン 「私は英語がひどく苦手だった。この科目には我慢がならなかった。スペルを間違えたかどうかを気にするのはばかげていると思えたからだ。英語の綴りは単なる人間の慣習にすぎず、現実の何かや自然の何かとは全く関係がないのだから」
リチャード・P・ファインマン 「花の色が昆虫を引き寄せて受粉させるために進化したという事実は興味深い。それは昆虫が色を見ることができることを意味する。そうなると疑問が生じる――私たちが持つこの美的感覚は、下等な生命にも存在するのだろうか」
リチャード・P・ファインマン 「花の色が昆虫を引き寄せて受粉させるために進化したという事実は興味深い。それは昆虫が色を見ることができることを意味する。そうなると疑問が生じる――私たちが持つこの美的感覚は、下等な生命にも存在するのだろうか」
リチャード・P・ファインマン 「私は自分の絵を売ることにした。しかし、人々に物理学の教授だからといって絵を買われるのは嫌だった――物理学者が絵を描けるはずがない、なんて素晴らしい考え方だ――それで私は偽名を作ったのだ」
リチャード・P・ファインマン 「科学的な見解は畏敬と神秘のうちに行き着き、不確実性の淵で途切れる。しかしそれらはあまりに深遠で感銘を与えるものであるため、すべてが神が人間の善悪の闘いを観察する舞台として用意されたという理論は不十分に思える」
リチャード・P・ファインマン 「ニュートンの法則に代わる別の体系を作り上げるのには長い時間がかかった。というのも、原子レベルでの現象は非常に奇妙だったからである。原子レベルで起きていることを理解するには、常識を捨てなければならなかった」
リチャード・P・ファインマン 「現代の量子力学が、シュレーディンガーの微分方程式とハイゼンベルクの行列代数という、全く異なる二つの数学的定式化から始まったというのは興味深い歴史的事実である。この二つの一見異なるアプローチが、数学的に同等であることが証明されたのだ」
リチャード・P・ファインマン 「世界のすべては同じ原子からできており、星々も私たち自身と同じ物質でできていることが発見された。そうなると問題は、私たちの物質がどこから来たのかということである。生命がどこから来たのか、地球がどこから来たのかというだけでなく、生命や地球を形作るその物質がど...
リチャード・P・ファインマン 「私たちはこのゲームのルールを知らない。許されているのはプレーを観察することだけである。しかし、十分に長く観察すれば、いくつかのルールを理解できるかもしれない。このゲームのルールこそが、私たちが基礎物理学と呼ぶものである」
リチャード・P・ファインマン 「物理学の基本法則が発見されたとき、それが最初は同一とは見えない多くの異なる形で現れるのは、いつも奇妙に思える。しかし少し数学的にいじれば、それらの間に関係があることを示せるのだ」
リチャード・P・ファインマン 「もし原子が励起状態にあり光子を放出しようとしている場合、その放出がいつ起こるのかを言うことはできない。原子は任意の時刻に光子を放出するある確率振幅を持っており、我々にできるのは放出の確率を予測することだけであって、未来を正確に予測することはできない」