松下幸之助 「各自受けもった仕事を忠実にやるというだけでは十分ではない。必ずその仕事の上に経営意識を働かせなければダメである。いかなる仕事も一つの経営と観念するところに、適切な工夫もできれば新発見も生まれる」
松下幸之助 「宮本武蔵のような修行をしないとあかん。彼は修行してるわな。鐘の音を聞いて、風が吹いてきたと知り、その鐘の音によって、何かを会得してるわけや。『ああ、風が吹いて寒いな』というようなことを考えていない」
松下幸之助 「大自然の営みの中に身をおいて、静かに自然の形を見、その動きを観察していくならば、しだいしだいに素直な心というものを肌で理解し、それをみずからの内に養っていくということもできるようになると思うのです」
松下幸之助 「大事なことは、根底に、一つの人生観、事業観、社会観というものをもつことではないかと思う。つまり正しい人生観、正しい社会観といったものを常にみずから養い高めつつ、それにもとづいて意志決定をしていくということである」
松下幸之助 「小利口に儲けることを考えたらあきません。世の中にぼろいことはないから、結局流した汗水の量に比例して成功するわけですわ。汗もかかずして、成功するということもたまにはありますけど、それはきわめて僥倖な人で、普通はない」
松下幸之助 「早くいい物ができるという訓練を常にしておけば、いざ競争という場合に、瞬間にいい物ができるでしょうし、また一つの注文を受けても、他が一週間かかるところを、こちらは三日でできるということにもなるでしょう」
松下幸之助 「日進月歩の今日の世の中では、わずか一日の違いがあとで取り返しのつかないことになる場合もあります。したがって、このような心くばりの行き届いた仕事ぶりというものは、些細なようでいて実に貴重です」
松下幸之助 「断じて行えば、鬼神でもこれを避けるという。困難を困難とせず、思いを新たに、決意を固く歩めば、困難がかえって飛躍の土台石となるのである。要は考え方である。決意である。困っても困らないことである」