清少納言 「蠅はまさに憎らしいものの一つに数えるべきで、少しも愛嬌がない。人に危害を加えたり、敵とみなすほどの大きさではないが、秋などには、あらゆる物にとまり、顔などにぬれた足でとまっているのは本当にいやなものだ」
清少納言 「何気ない言葉であって、強く心に訴えかけるものではなくても、気の毒なことを『お気の毒に』とか、しみじみとしたことを『本当にどれほど思っているのだろう』などと言ったと伝え聞くのは、直接向かい合って言われるよりもうれしい」
清少納言 「月の明るさを眺めていると、さまざまなことが遠くへ思いめぐらされ、過ぎ去ったことのつらかったことも、うれしかったことも、趣深いと思ったことも、まるで今起こっているかのように思われるときがある」
清少納言 「そもそも誰かに一番に愛されなければ、何の意味があるだろう。ただひどく、中途半端に憎まれ、悪く扱われて生きるのはいやだ。二番目や三番目なら、死んでしまってもかまわない。どうせなら、一番でありたい」