宮崎駿 「『コナン』を作ったときにね、海岸に流れ着いた娘がすごいブスだったら、コナンはどうしたんだろうって言う奴がいるけど、だったら、あなたはそういう映画を作りなさい、私は作りたくありませんっていうね」
宮崎駿 「それは生身の人間が愛だの正義だのって言ったら我慢できないけども、絵で描いたものがやってるぶんにはーーまあ、そのぶんだけ希薄だから許せるとか、観てる側が武装解除できるとかね、『そんなことあり得ねーよ』とか言わないで、まあとりあえず観てみようかという気になる...
宮崎駿 「ここでこれを男の子にするのと女の子にするのとどっちが好きかっていったら、俺は女の子のほうがやる気が起こるっていう、それだけです。なんでかっていうと、自分が男だからじゃないか、というところで(笑)」
宮崎駿 「例えば『ドラえもん』の絵を観た瞬間にね、これはリラックスして観ましょう、難しいことを言うのはやめましょう、そのレベルで観ましょうっていうふうにね。あらゆる作品が全部始まった途端に、あるいは始まる前から暗黙の約束事を要求するんです」
宮崎駿 「ほんのわずかでもいいから、一作品ごとに試みるべきだって思いますね。やっぱりそういうことを放棄した途端にね、僕らにとってのアニメーションはただの手段にすぎなくなって、その何かストーリーを説明するための手段であったり、自分の大したことのない言いたいことのため...
宮崎駿 「子供は可能性を持ってる存在で、しかも、その可能性がいつも敗れ続けていくっていう存在だから、子供に向かって語ることは価値があるのであって。もう敗れきってしまった人間にね、僕はなにも言う気は起こらない」