「私たちが善い生活を送るなら、時代もまた善いものとなる。私たちがどうあるかによって、時代もそのようになる」

アウグスティヌス(画像はイメージです)
アウグスティヌス(画像はイメージです)
  • 354年11月13日~430年8月28日(75歳没)
  • ローマ帝国(現アルジェリア)出身
  • 神学者、哲学者、キリスト教教父、ラテン教父

英文

”If we live good lives, the times are also good. As we are, such are the times.”

日本語訳

「私たちが善い生活を送るなら、時代もまた善いものとなる。私たちがどうあるかによって、時代もそのようになる」

解説

この言葉は、時代の善し悪しは人間自身の生き方に依存するというアウグスティヌスの思想を示している。彼はローマ帝国末期の混乱期に生きており、政治的・社会的秩序の崩壊を経験した。その中で彼は、外部環境そのものが人間の幸福を決めるのではなく、人々の内的な徳や行為が時代を形作ると説いたのである。

この考えは、現代においても大きな意味を持つ。社会や世界の状況に不満を抱くとき、それを単に外的な要因のせいにするのではなく、自らの生き方を正し、周囲に善を広げることが社会全体を改善する道であるという示唆を与える。つまり、時代を批判する前に個人の行いを正すことが求められている。

具体的な例として、環境問題や社会的不平等に対する取り組みが挙げられる。個人の選択—たとえば資源を節約する生活や、公平な取引を支持する行動—が積み重なることで、やがて社会の潮流を変える力となる。時代をつくるのは抽象的な「誰か」ではなく、私たち一人ひとりであるという視点は、今日においても強い実践的な意義を持つ。

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