「人類史における最大の悲劇は、道徳が宗教に乗っ取られたことかもしれない」

アーサー・C・クラークの名言(画像はイメージです)
アーサー・C・クラークの名言(画像はイメージです)

以下はアーサー・C・クラークの情報です。

  • 1917年12月16日~2008年3月19日
  • イギリス出身
  • 作家、未来学者、発明家

『2001年宇宙の旅』をはじめとする数々のSF作品で知られ、科学的リアリズムと想像力に富んだ世界観を築いた。人工衛星通信の概念を提唱するなど科学技術にも貢献し、20世紀のサイエンスフィクションと未来思想を象徴する存在となった。

英文

“The greatest tragedy in mankind’s entire history may be the hijacking of morality by religion.”

日本語訳

「人類史における最大の悲劇は、道徳が宗教に乗っ取られたことかもしれない」

解説

この言葉は、道徳と宗教の関係性に対する鋭い批判を表している。クラークは、本来人間社会に自然に備わるべき普遍的な倫理観が、宗教的教義によって支配され、特定の宗教体系の枠組みに閉じ込められてしまったことを悲劇として捉えた。道徳は宗教に依存するものではなく、人間の理性と共感に基づくべきであるという思想が根底にある。

歴史を振り返れば、宗教はしばしば道徳の名のもとに戦争、迫害、差別を正当化してきた。クラークは、宗教が道徳を独占することで、普遍的な人間の価値観が損なわれ、道徳が柔軟性と普遍性を失ったことを問題視したのである。道徳を宗教の手から取り戻すことが、より自由で寛容な社会の構築につながると考えた。

現代においても、世俗倫理の発展人権思想は、宗教的枠組みに依存しない道徳体系の構築を目指している。この名言は、道徳を理性と共感によって育む必要性を訴えており、宗教に頼ることなく人間社会が善を追求できる可能性を示している。

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