「同じ考えがこの世に現れるのは、一度や二度ではなく、数え切れないほどである」

アリストテレスの名言・格言・警句(画像はイメージです)
アリストテレスの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 紀元前384年~紀元前322年
  • 古代ギリシャのマケドニア出身
  • 哲学者、科学者、学園「リュケイオン」設立者

英文

“It is not once nor twice but times without number that the same ideas make their appearance in the world.”

日本語訳

「同じ考えがこの世に現れるのは、一度や二度ではなく、数え切れないほどである」

解説

この言葉は、アリストテレスが示した思想や真理の普遍性と繰り返しの性質を表している。彼は、人間の理性は自然と世界の秩序を探求するものであり、同じような状況に置かれた人間は、時代や場所を超えて類似した考えに至ると考えていた。つまり、知の発見や創造は一度限りの出来事ではなく、人類の歴史の中で何度も独立に再現されるものであるという認識である。

アリストテレスにとって、哲学や倫理、政治、自然に関する基本的な概念――たとえば正義、善、徳、因果、目的論――は、変わりゆく現象の背後にある普遍的な原理を繰り返し浮かび上がらせる。この名言は、真理は唯一の時点で「発明」されるのではなく、理性を通して何度も発見され、再確認されるものであるという古典的な認識論を語っている。

現代においても、学問や芸術、思想の分野で同じようなアイデアが異なる文脈や時代で繰り返し現れる現象はよく見られる。この名言は、知的活動の根底にある普遍性と、人間理性の共通性に対する深い信頼を表しており、創造とはしばしば「再発見」でもあるという哲学的視点を今に伝えている。

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