「私はまだ十四歳ですが、自分が何を望んでいるかははっきり分かっています。誰が正しくて、誰が間違っているかも分かります。私は自分の意見や考え、信念を持っています。そして思春期の子どもとしては少し変に聞こえるかもしれませんが、自分が子どもというより一人の人間として感じられるのです。私は誰からも独立していると感じています」

- 1929年6月12日~1945年2月頃
- ドイツ出身(後にオランダに亡命)
- 日記作家、ホロコースト犠牲者
英文
“Although I’m only fourteen, I know quite well what I want. I know who is right and who is wrong. I have my opinions, my own ideas and principles, and although it may sound pretty mad from an adolescent, I feel more of a person than a child. I feel quite independent of anyone.”
日本語訳
「私はまだ十四歳ですが、自分が何を望んでいるかははっきり分かっています。誰が正しくて、誰が間違っているかも分かります。私は自分の意見や考え、信念を持っています。そして思春期の子どもとしては少し変に聞こえるかもしれませんが、自分が子どもというより一人の人間として感じられるのです。私は誰からも独立していると感じています」
解説
この言葉には、自己の確立と精神的自立の自覚が強く表れている。アンネ・フランクは、自らの年齢に縛られず、考え、判断し、信念を持つ力をすでに備えていたことを明確に語っている。「I feel more of a person than a child」という表現は、子どもとして扱われることへの違和感と、個としての尊厳を求める強い意識を表している。
また、「I feel quite independent of anyone」という一節には、他者の期待や制約から自由でありたいという願望が込められている。戦時下の閉鎖的な空間で、家族や大人たちとの軋轢を抱える中で、アンネは自分自身の内面と向き合い、成熟した人格としての自我を築いていったのである。これは単なる反抗心ではなく、深い内省から生まれた精神の独立宣言ともいえる。
現代においても、若者が自らの声を持ち、社会の一員としての自覚を持つことは重要な課題である。この名言は、年齢に関係なく、人は考える力を持ち、独立した存在でありうることを示す普遍的な証言であり、若い世代の力と可能性を肯定する力強い言葉である。
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