「自分の意志に反して説得された者は、依然として同じ意見を持ち続ける」

アンドリュー・カーネギー(画像はイメージです)
アンドリュー・カーネギー(画像はイメージです)
  • 1835年11月25日~1919年8月11日(83歳没)
  • スコットランド出身(後にアメリカに移住)
  • 実業家、慈善家、「鉄鋼王」

英文

”Those convinced against their will are of the same opinion still.”

日本語訳

「自分の意志に反して説得された者は、依然として同じ意見を持ち続ける」

解説

この言葉は、人は外から無理やり説得されても心の奥では意見を変えないという人間心理を示している。論理や力で相手を屈服させても、その場では同意するふりをするだけで、本心では受け入れていないことが多い。カーネギーは、相手の心を動かすには強制ではなく、共感と理解を通じた自発的な納得が必要であると説いたのである。

背景として、20世紀前半のアメリカでは競争的な社会において交渉や議論が盛んに行われていた。その中でカーネギーは、真の影響力は論破ではなく心からの納得を引き出すことにあると強調した。これは『人を動かす』における中心的な理念であり、相手の立場を尊重する姿勢が人間関係の基盤となると示している。

現代においても、この言葉は有効である。ビジネスや政治の場での押し付けや一方的な説得は、相手の反発や不信感を招くだけである。むしろ相手の意見に耳を傾け、対話を通じて自ら気づきを得させることで初めて真の合意が生まれる。つまりこの名言は、人を動かすには強制ではなく理解と共感が不可欠であることを教えているのである。

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