「私は常に共同執筆を避けてきました。なぜなら、二人で同じ本を書くと、それぞれが自分だけがすべての心配を背負い、ロイヤルティは半分しかもらえないと感じるからです」
- 1890年9月15日~1976年1月12日
- イギリス出身
- 作家
- 架空の探偵の「エルキュール・ポアロ」や「ミス・マープル」を主人公とした推理小説シリーズ(「そして誰もいなくなった」など)が世界的にヒットした
英文
“I’ve always believed in writing without a collaborator, because where two people are writing the same book, each believes he gets all the worry and only half the royalties.”
日本語訳
「私は常に共同執筆を避けてきました。なぜなら、二人で同じ本を書くと、それぞれが自分だけがすべての心配を背負い、ロイヤルティは半分しかもらえないと感じるからです」
解説
この言葉は、創作活動における独自性と負担についてのユーモラスな視点を示している。アガサ・クリスティは、作品の制作を他者と分担することへの難しさと、独自のアイデアやビジョンを守りたいという気持ちを表している。創作活動では、共同作業によって新たなアイデアが生まれることもあるが、クリスティは、自分の作品には自分の意図を反映させたいという作家のこだわりを重視している。
また、この言葉は、報酬と責任の分担が不均衡に感じられることへの不満も表している。二人で協力して執筆をすることで、収益や成果は分け合わなければならず、それぞれが負うストレスはむしろ倍増するように感じることがある。ここでの皮肉は、創作がいかに個人の心の負担となるかを表しており、それを誰かと共有することが逆に新たな悩みを生むという点を強調している。
現代においても、この視点は多くのクリエイターに共感されるだろう。共同作業には意見の調整や役割分担の難しさがつきものであり、特に独創性が求められる場面では、自分の表現を守りたいと感じることも多い。クリスティのこの言葉は、創作において自分の声を大切にし、その責任を一人で全うする意義を教えている。
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