「南部の人々が逃亡者を取り戻す法的権利を私は一貫して認めてきた。一方で、州内の制度に干渉する議会の法的権利を私は一貫して否定してきた」
- 1809年2月12日~1865年4月15日
- アメリカ出身
- 政治家、弁護士
- 第16代アメリカ合衆国大統領として、隷解放宣言を発布し、南北戦争を指導して国家の統一を維持した
英文
”The legal right of the Southern people to reclaim their fugitives I have constantly admitted. The legal right of Congress to interfere with their institution in the states, I have constantly denied.”
日本語訳
「南部の人々が逃亡者を取り戻す法的権利を私は一貫して認めてきた。一方で、州内の制度に干渉する議会の法的権利を私は一貫して否定してきた」
解説
この名言は、リンカーンが法の遵守と州権の尊重をどのようにバランスさせようとしたかを示している。彼は、連邦法として存在していた「逃亡奴隷法」に基づき、南部の人々が逃亡した奴隷を取り戻す権利を法的には認めていた。一方で、連邦議会が各州の内部問題、特に奴隷制度に直接干渉することには否定的な立場を取った。
この言葉は、当時の政治的現実における微妙な均衡を反映している。リンカーンは、奴隷制度を道徳的には否定しつつも、州の権限を尊重し、国家の統一を維持するための現実的な政治判断を行っていた。彼の目的は、奴隷制度の即時廃止ではなく、その拡大を防ぎ、最終的に制度を廃止する方向へ進むことだった。
現代において、この名言は、法律の解釈と政治的現実のバランスを考える上で重要な教訓を提供している。特に、個々の権利や地域の自治を尊重しつつ、全体の利益を追求する方法論を学ぶことができる。リンカーンの言葉は、道徳的信念と法的枠組みの間での複雑な判断の重要性を示している。
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