「我々の政府がその設立当初から現在まで原型を保ってきたことは、それほど驚くべきことではない。その間、政府を支えてきた多くの支柱があり、しかしそれらの多くは今や朽ちて崩れ去っている。その時代には、誰もがそれを未確定の実験と感じていたが、今ではそれが成功したものだと認識されている」
- 1809年2月12日～1865年4月15日
- アメリカ出身
- 政治家、弁護士
- 第16代アメリカ合衆国大統領として、隷解放宣言を発布し、南北戦争を指導して国家の統一を維持した
英文
”That our government should have been maintained in its original form from its establishment until now is not much to be wondered at. It had many props to support it through that period, which now are decayed and crumbled away. Through that period, it was felt by all to be an undecided experiment; now, it is understood to be a successful one.”
日本語訳
「我々の政府がその設立当初から現在まで原型を保ってきたことは、それほど驚くべきことではない。その間、政府を支えてきた多くの支柱があり、しかしそれらの多くは今や朽ちて崩れ去っている。その時代には、誰もがそれを未確定の実験と感じていたが、今ではそれが成功したものだと認識されている」
解説
この名言は、アメリカの政府制度の進化とその成功に対するリンカーンの評価を表している。彼は、建国当初の政府は実験的なものであり、その維持は様々な支えに依存していたと認識していた。そして、時の流れとともに、そうした支えの多くが崩壊してもなお、アメリカの政府が成功していることを強調している。この発言は、政府の安定性と、その成功の背景にある変化への適応力を称賛するものだ。
「未確定の実験」という表現は、アメリカ独立宣言や憲法が試みた新しい民主主義の理念が、当初は不確実なものであったことを指している。一方、「成功したもの」という結論は、政府が試練や時代の変化を乗り越え、安定した形で機能し続けていることへの自信を示している。リンカーンは、制度そのものだけでなく、それを支える人々の努力と適応力を評価している。
現代において、この名言は、政治制度の持続可能性と進化の重要性を考える上で示唆に富んでいる。制度が安定しているように見えても、それを支える要因が変化していくことを認識し、新たな支えを見つけることが必要である。リンカーンの言葉は、歴史の中で制度が試され続ける中で、その成功を維持するための柔軟性と努力が不可欠であることを教えている。
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