「現在の情勢を私が見る限り、流血や戦争の必要はない。それは不要だ。そのような道には賛成しないと言ってよいだろう。また前もって述べておくが、政府に対して強制されない限り、血が流されることはない。政府は、力が使われない限り、力を用いることはないだろう」
- 1809年2月12日~1865年4月15日
- アメリカ出身
- 政治家、弁護士
- 第16代アメリカ合衆国大統領として、隷解放宣言を発布し、南北戦争を指導して国家の統一を維持した
英文
”In my view of the present aspect of affairs, there is no need of bloodshed and war. There is no necessity for it. I am not in favor of such a course, and I may say in advance, there will be no blood shed unless it be forced upon the government. The government will not use force unless force is used against it.”
日本語訳
「現在の情勢を私が見る限り、流血や戦争の必要はない。それは不要だ。そのような道には賛成しないと言ってよいだろう。また前もって述べておくが、政府に対して強制されない限り、血が流されることはない。政府は、力が使われない限り、力を用いることはないだろう」
解説
この名言は、戦争や暴力の回避を目指したリンカーンの基本的な姿勢を表している。彼は、当時の南北対立の状況においても、力や武力行使に頼らない解決を模索していた。この言葉には、冷静で合理的な対応を通じて紛争を防ぎ、国を統一しようとする努力が込められている。
「血が流されることはない」と明言することで、戦争が回避可能である限り、それを選ばないという断固たる意志を示している。また、「政府は、力が使われない限り、力を用いることはない」という部分は、正当防衛のみに基づく最小限の武力行使の方針を表している。リンカーンは、暴力を先行するものではなく、正義と合理性に基づく行動を重視していた。
現代において、この名言は、紛争や対立の解決において暴力を最終手段とし、平和的な手段を優先することの重要性を教えている。特に、国家間や組織内の対立では、対話や交渉による解決が長期的な安定をもたらす。リンカーンの言葉は、戦争や対立の中で理性と平和を追求するリーダーシップの模範を示している。
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