「木において成長が起こるのは、すべて新芽の先端部分である。人類もまったく同じである。成長はすべて“成長の先端”――人口の1パーセントにあたる人々の中で起きている。そこには開拓者、始まりの人々がいる。そこにこそ動きがあるのだ」

アブラハム・マズローの名言
アブラハム・マズローの名言
  • 1908年4月1日~1970年6月8日
  • アメリカ合衆国出身
  • 心理学者、教育者、理論家
  • 人間性心理学の創始者の一人として知られ、「欲求階層説」や「自己実現」の概念を提唱。人間の成長や潜在能力に焦点を当てた理論は、心理学のみならず教育・ビジネス分野にも大きな影響を与えた。20世紀の心理学思想における中心的人物である。

英文

“With a tree, all the growth takes place at the growing tips. Humanity is exactly the same. All the growth takes place in the growing tip: among that one percent of the population. It’s made up of pioneers, the beginners. That’s where the action is.”

日本語訳

「木において成長が起こるのは、すべて新芽の先端部分である。人類もまったく同じである。成長はすべて“成長の先端”――人口の1パーセントにあたる人々の中で起きている。そこには開拓者、始まりの人々がいる。そこにこそ動きがあるのだ」

解説

この言葉は、マズローが提唱する先進的少数者(creative minority)への注目と、人間社会の進化における革新の源泉についての洞察を示している。木の新芽が成長の場であるように、人間社会における本質的な変化や発展も、常に一部の先駆者によって推進されているという比喩である。

ここでいう「1パーセント」とは、統計的な意味以上に象徴的な表現であり、新たな価値観や技術、芸術、思想を切り開く人物群を指している。彼らは既存の枠組みに安住せず、試行錯誤を重ねながら人類の可能性を広げていく。マズローはこのような人々こそが、自己実現を果たしつつ、他者や社会にポジティブな影響を与える存在であると考えた。

現代においてこの考えは、イノベーションを支える起業家、思想家、科学者、アーティストなどに見てとれる。彼らは孤独な存在であることも多いが、その活動こそが未来のスタンダードを形成する。マズローのこの言葉は、本当の成長は周縁にいる勇気ある者たちから始まるという、社会進化に対する力強いビジョンを提示している。

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