「ある芸術作品が優れているが大多数の人々には理解できないと言うことは、ある食べ物が非常に美味しいがほとんどの人が食べられないと言うのと同じである」

レフ・トルストイ
レフ・トルストイの名言
  • 1828年9月9日~1910年11月20日
  • ロシア出身
  • 作家、哲学者
  • 『戦争と平和』や『アンナ・カレーニナ』、『イワンのばか』などの大作を執筆し、文学のみならず、政治・社会にも大きな影響を与えた

英文

“To say that a work of art is good, but incomprehensible to the majority of men, is the same as saying of some kind of food that it is very good but that most people can’t eat it.”

日本語訳

「ある芸術作品が優れているが大多数の人々には理解できないと言うことは、ある食べ物が非常に美味しいがほとんどの人が食べられないと言うのと同じである」

解説

トルストイのこの名言は、芸術の本質とその普遍性についての疑問を投げかけている。 芸術が真に優れたものであるならば、それは誰にとっても理解可能であり、共感を呼ぶものでなければならないと彼は考えている。彼は、限られた人だけが理解できる芸術を「良い」と評価することに批判的であり、芸術が持つべき普遍性や人々への訴求力を重視している。この考え方は、芸術が一部のエリートや専門家だけのものではなく、広く人々に愛され、理解されるべきであるという彼の信念を反映している。

現代においても、芸術が誰でも楽しめるものであるべきか、あるいは専門的な理解が必要なものであるべきかという議論が続いている。 一部の芸術作品は抽象的で難解であり、それが鑑賞者の心を動かすかどうかは人それぞれである。しかし、トルストイの言葉は、芸術が単に難解であることをもって評価されるべきではなく、多くの人に感動や共感を与えることがその価値を高めると示唆している。彼の考えは、芸術が人々を結びつけ、心の中で響くものであるべきだという普遍的な価値観を強調している。

さらに、この名言は、芸術が持つ本来の目的について私たちに再考を促している。 芸術が真に人々のためであるならば、それは難解なものではなく、広く受け入れられる表現であるべきだ。トルストイの言葉は、芸術が大衆にとって親しみやすく、理解しやすいものであることの意義を再認識させるものである。

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