「議論において怒りを感じた瞬間、私たちは真実を追求するのをやめ、自分のために争い始めている」
- 紀元前7世紀~紀元前5世紀
- インド人
- 宗教指導者、思想家
- 仏教を創始し、人々に苦しみの原因とその解決方法を示した「四諦」や「八つの道」を教え、内面的な解放と悟りを目指す修行の道を広めた
英文
“In a controversy the instant we feel anger we have already ceased striving for the truth, and have begun striving for ourselves.”
日本語訳
「議論において怒りを感じた瞬間、私たちは真実を追求するのをやめ、自分のために争い始めている」
解説
真実の探求と自己中心的な感情の違いを説くこの釈迦の教えは、冷静で客観的な態度を保つことの重要性を示している。議論や意見の対立が生じたとき、怒りや感情的な反応が生まれると、相手の意見を尊重して真実を見つけようとする意識が薄れ、自分の立場を守るための防衛本能が働くようになる。釈迦は、怒りが真実を見失わせることに気づき、心を穏やかに保ちながら議論に臨むべきだと教えている。
現代における冷静な対話と自己制御の重要性にも、この教えは深く関係している。SNSや職場、家庭内でも意見が対立する場面があるが、その際に怒りや感情に任せて反応すると、対話が建設的でなくなり、真の理解にたどり着けなくなる。たとえば、職場で意見が分かれる時も、感情を抑えて相手の視点に耳を傾けることで、相互理解が深まり、より良い結果に結びつく可能性が高まる。
怒りを手放して真実を追求する姿勢は、個人の成長や人間関係の改善にもつながる。釈迦の言葉が示すように、議論の目的が真実を探ることである限り、感情的な対立ではなく冷静な探求心を持つことが大切である。相手の言葉を尊重し、怒りを手放して対話を続けることで、自己成長が促されると同時に、相手との関係も深まる。この教えは、対立や葛藤の中でも真実に焦点を当て、心を穏やかに保つことの重要性を伝えている。
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