「金の話となれば、誰もが同じ宗教になる」
- 1694年11月21日~1778年5月30日
- フランス出身
- 哲学者、文学者、歴史家
- 『歴史哲学』、『寛容論』、『哲学辞典』、『哲学書簡』、『オイディプス』、『カンディード』などの多数執筆し、啓蒙思想の先駆者として知られる
英文
“When it is a question of money, everybody is of the same religion.”
日本語訳
「金の話となれば、誰もが同じ宗教になる」
解説
ヴォルテールは、金銭の問題においては、普段の価値観や信念が薄れ、人々が同じ価値基準で動くようになることを皮肉交じりに指摘している。彼は、宗教や信条の違いであっても、金銭に関わる問題が持ち上がると、その違いが後回しにされ、共通の関心事となると考えていた。18世紀のヨーロッパでも、階級や宗教に関係なく、金銭が人間関係や社会的な行動に大きな影響を与えていたため、この言葉には人間の本質的な関心事としての金銭の力が示されている。
現代においても、この言葉は金銭が人間の行動や価値観に与える影響の大きさを再認識させる。たとえば、ビジネスの場面では、異なる背景を持つ人々が共通の経済的利益のために協力することがよくある。また、金銭的な利益や損失の話題は、国境や信条、文化の違いを超えて一つの関心事となる。国際的な企業や経済の中でも、宗教や政治的な信念が異なる人々が、共通の経済目標を優先して行動する姿勢は珍しくない。ヴォルテールの言葉は、人間の普遍的な関心事としての金銭の力を鋭く見抜いている。
この名言は、金銭がいかに人間の普遍的な共通項であり、行動の原動力となるかを教えている。宗教や信念が異なる者同士であっても、金銭に関わる問題があると同じ価値観に基づいて行動することがあり、それが社会や経済において協力や対立の原因となる。ヴォルテールの言葉は、金銭が人間の関心を集め、価値観の違いを一時的に消すほどの力を持つことを皮肉ながらも鋭く示している。
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