「反動とは、流れに逆らって進む舟のようなものだが、それが川の流れを止めることはできない」
- 1802年2月26日~1885年5月22日
- フランス出身
- 作家、詩人、劇作家
- 『レ・ミゼラブル』『ノートル=ダム・ド・パリ』などの小説や詩を執筆し、フランス・ロマン主義文学を代表する存在であり、世界的な影響を与えた
英文
“Reaction – a boat which is going against the current but which does not prevent the river from flowing on.”
日本語訳
「反動とは、流れに逆らって進む舟のようなものだが、それが川の流れを止めることはできない」
解説
この名言は、反動的な動きが一時的には進行を妨げるように見えても、最終的には大きな時代の流れを止めることはできないというユゴーの考えを表している。 ヴィクトル・ユゴーは、変革や進歩の流れに逆らおうとする反動的な力は存在するものの、その力が大きな歴史の流れを根本的に止めることはできないと述べている。川の流れに逆らって進む舟は、力を使って流れに抗おうとしているが、川自体の動きを制御することはできない。これは、社会の進歩や人々の価値観の変化が、たとえ一時的に反動によって遅れたとしても、最終的には不可逆的に進んでいくという比喩である。
ユゴーの視点は、歴史の中で繰り返される保守的な反動や抵抗に対する冷静な見方を示している。 変革や改革に対する反対や抵抗は常に存在するが、それらは一時的な障害であり、社会全体の進化や変化を最終的には阻むことはできないとユゴーは考えている。たとえば、平等や人権に関する進歩的な動きが反動に遭ったとしても、時代の流れや人々の価値観の進化によって、変化は着実に進んでいく。反動が一時的な遅延をもたらしたとしても、最終的には川の流れのように、時代は流れていくという考えである。
この名言は、現代においても社会変革や進歩に対する抵抗や逆行について考えさせる示唆に富んでいる。 進歩的な変化が批判や抵抗に直面するのは普遍的な現象であり、時代の流れに逆らう動きがあったとしても、進化や変革が完全に止まることはない。ユゴーの言葉は、反動に対して冷静さを保ち、長期的な視点から進歩や変革の不可避性を信じることの重要性を教えてくれるものである。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?